モノづくり

Wise upには、元気いっぱい仲良しの中学生男二人組がいる。

二人組の一人は丹波に住む

タンバボーイ(Tambaboy)

その片割れは、丹波から片道1時間以上もかかる都市部に住む

シティーボーイ(Cityboy)

都市部に住む彼も、嬉しいことに毎週欠かさず通ってきてくれています。
通塾に往復3時間近くかかる道のりを、毎週送迎してくださっている彼の丹波の親戚の方々の支援の賜物です。
その子供への愛情には頭が下がるばかりです。

違う学校に通う二人は塾をきっかけに仲良くなりました。
わいわいと楽しそうにしている姿は
非常に微笑ましいものです。

一人一人だとおとなしい彼ら

しかし

二人揃うと賑やかさは爆発する
まるで化学反応、というか化学反応。

ゲームの話やら、アニメの話、学校の話やら家での話など
最近あったことをとにかくしゃべくります。

休み時間の教室を賑やかしてくれるそんな彼らは、
勢い余って授業中の勉強に集中する時間も賑やかそうとしてくれます。

注意すればおさまるものの、
強く注意すれば、賑やかさを奪った反動で

“勉強やらされてまーす”感全開で授業に励んでくれます。

注意するところは注意しないといけないのだけれど

彼らの元気さを学ぶことに向けたい!

そもそも彼らは学びに対する意欲が低く
自分で範囲を決めた英単語テストですらまともに勉強をしてこない。

強要され嫌々やることは楽しくない
楽しくないからやらない

そこは大人も子供も同じ。
仕方なく強要せざるを得ない場合が多々あることはわかっている。

けれどまずは

学ぶことは楽しい!

それをわかってもらいたい。

ということで

彼らを2Fのカフェスペースに呼びよせました。
そして、ある特別課題を出しました。

それは

今あるものを最大限活用し、看板を立てかける三脚を製図、制作せよ。

というもの。

「塾の前に小さい看板を置きたいのだが、置くための三脚がないねんな~。
行き交う人が見やすいように、人に見られても恥ずかしくないように立派な三脚が欲しいねんけど。
二人で協力して作ってみてはくれへんか?
塾内にあるものは何でも使っていいし、もちろん質問してくるのもありやし。
やってくれるか?」

そう問いかけると

「やるやる!まかせて!」
「そういうの好きやねん!」

かぶせ気味の好返答(しめしめ)

返事をした次の瞬間には、机の上での勉強では、見たことない速度で作業に取り掛かる。(おぉぉぉ)

おぉぉっと驚いていたのもつかの間、彼らの動きはすぐに止まる。(早っ!)

どうやら勢いよく始めてみたのはいいものの

すぐに壁にぶち当たった様子

初めて作るものだもの、仕方がないよね。うんうん。

まずぶち当たった第1の壁。

「完成形が想像できない。」

いいよ!と返事をしたものの
看板の三脚なんて日常生活であまり気にかけていなかったものを想像することができない。

まぁ、そりゃそうなるよね。仕方ない仕方ない。

そこで第1の助言
「分からないものを調べるには、君らが大好きなパソコンというものがあるじゃろ。」

(それを聞いた彼ら)

“パソコンを取り出す!

いいぞッ!!

“起動!”

よし!

“そして壁にぶち当たる!!”

おっふ

次にあたった壁、それは

「なんて調べたらいいかわからない。」

生まれたころから身の回りはデジタルにあふれ
感覚で機械を扱うことができる
デジタルネイティブの彼ら。


誰でもどこでも簡単に世界最高峰の知識に触れられる。

そんな便利な道具がこんなにも近くにあるこの世の中。

しかし

彼らはその道具の有用性を知らない。

普段からスマホやパソコンには触れてはいるが用途はゲームなどの娯楽がほとんど。
そして依存する。
これは今の子供たちに多く見られることと言えるのではないか。

依存するからといって取り上げるのが最善の手とは思わない。

大事なのは

『道具を生かし、知りたい情報を調べる力を鍛えること』

そこの力が上がれば、興味関心の持つものが増え
興味関心の向くものが多くなるから、依存が軽減する。

そうなっていくのではないかと思っている。

だから彼らには検索の方法を伝授した。

検索を繰り返し
やっとでてきた画像。

でてきた画像をもとに図を描いてみるが
実際のサイズ感が分からない。
組み立てるのに必要な道具が分からない。
そもそもどこから手をつけたらいいかわからない。

わからないもだらけの彼らは
次々と壁にぶち当たり。
なぜうまくいかないのか、何が足りないのか。
共に考え、話し合いながら
二人三脚でぶち当たった壁を乗り越えようとする。

分からないものを調べる力
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どうしたらいいか考える力
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自分の考えを相手に伝える力
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そして、あきらめない気持ち
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やらされることなく生徒たちが自ら進んで学び鍛えられていく。

モノを作ることでいろいろなものが学べる。

Wise upのいう『楽しい学び』とはこういうこと。

ワイワイ言いながらも、設計図がある程度完成したところで今回はタイムアップ!!

来週に持ち越しとなった。
楽しかった!
来週もやりたい!
と、興奮気味の二人。

しか~し!!

世間はそんなに甘くない。

自分のしたいことをするには、しなけらばならないことがでてくるもの。

というわけで

来週までの英単語のテストの範囲をいつもより多く設定し

小テスト合格するまで、三脚作りできません。

という指令を発令。

へっへっへッ
(実はこれが一番の狙いであったりすることは極秘中の極秘である。)

果たして、彼らは英単語を覚えてくるのか!?
そして、私が待ち望む三脚はいつ完成するのか!?

次回『作りかけの三脚』(アニメ予告風)

どうなることやら…

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